いつもブログをお読みいただき、ありがとうございます。 今日は、私自身のこれまでの英語学習の歩みと、その中で見つけた効果的な学習法、そしてAIがもたらす新しい英語学習の可能性について、お話ししていきたいと思います。
英語学習、40年の軌跡
私が英語学習を始めたのは、小学6年生のときでした。公文式で「This is a pen.」から学び始め、中学校では文法と教科書の読解が中心でした。今から40年以上前の話なので、ネイティブスピーカーの先生はおらず、録音された音声教材もほとんどない時代です。先生は関西弁でしたから、発音やリスニングのベースは全くありませんでした。
当時、FEN(米軍放送網)のラジオ放送を聞けば英語が上達するのではないかと思い、試したこともありました。しかし、ラジオからは関西弁しか流れてこず、思うように「英語のシャワー」を浴びる環境がありませんでした。
それでも、テストの点数は良かったので、当時は「英語ができる」と勘違いしていました。しかし、実際は全く話せず、リスニングもできません。ただ、読むことと書くことはかろうじてできる。多くの日本人がそうであるように、私も「読む・書く」に偏った学習をしていました。
大学受験の長文読解は、ある意味「国語力」があれば解けてしまうもので、英語力そのものに自信はありませんでした。大学に入ってからも海外の人と接する授業は受けましたが、全く話すことができず、英語力は停滞していました。
転機は「必要性」
大学卒業後も、細々と英語学習は続けていましたが、なかなか上達しませんでした。そんな私の英語学習に転機が訪れたのは、25歳のときです。
当時、私は香港支店への赴任を命じられました。香港は当時、まだイギリス領だったこともあり、公用語は英語。現地スタッフとの会話や、政府からの通達など、日常生活も仕事もすべて英語で行わざるを得ない環境でした。仕事に支障が出るため、必死で勉強しました。
香港での3年間、英語にどっぷり浸かった生活を送った結果、私の英語力は飛躍的に向上しました。帰国後、TOEIC換算で820点程度まで上がっていたようです。この経験から、「必要に迫られると英語は伸びる」ということを痛感しました。
その後、イギリスの銀行、そしてアメリカの金融会社に転職し、毎日英語での会議やメール、ときには何百ページもある契約書を一日で読み込むような仕事をしていました。この7年間で英語力は飛躍的に上がったと思います。
50歳からの挑戦、英検1級合格までの道のり
そして、40歳を過ぎて小学校の先生になった私は、英語を使う機会がほとんどなくなりました。しかし、50歳を過ぎて定年後のキャリアを考えたとき、「自分の強みである英語を再び磨きたい」という思いが強くなりました。
そこで、まずは腕試しにTOEICを受けてみたところ945点を取得することができました。これは、これまでの仕事で培ってきた実践的な英語力が身についていたからだと思います。
自信をつけた私は、英検1級に挑戦することを決めました。しかし、TOEICとは全く違う壁にぶつかりました。英検1級は、アカデミックでマニアックな語彙が多く、単なる仕事の経験だけでは太刀打ちできませんでした。
そこで私は、単語帳を買い、地道に語彙力を増やす努力を始めました。しかし、50歳を過ぎた身では、10代の頃のような記憶力はありません。なかなか頭に入ってきませんでした。
このとき、私が行ったのが、単なる丸暗記ではない、単語を効率的に覚える方法です。
効率的な単語学習法:語源を理解する
単語を効率的に覚えるには、「接頭語」や「接尾語」といった「語源」を理解することが非常に効果的です。
例えば、
- 「co-」:「共に、協力して」
- cooperate(協力する)
- coexist(共存する)
- 「sub-」:「下に」
- subway(地下鉄)
- submarine(潜水艦)
- 「-able」:「〜できる」
- readable(読める)
- dependable(信頼できる)
このように、語源を理解することで、未知の単語に出会った時でも意味を推測できるようになり、効率的に語彙力を増やすことができます。
英検1級ライティング対策:要約と小論文
英検1級のライティングでは、要約問題と小論文が出題されます。これらは、単なる文法や単語力だけでなく、論理的な思考力や文章構成力が問われます。
要約問題対策
- 文章全体の構成を理解する: 筆者が何を主張し、どのような根拠を挙げているかを正確に読み取ります。
- キーワードを抽出する: 重要な単語やフレーズに線を引いたり、メモを取ったりして、要旨を把握します。
- 自分の言葉で再構築する: 抽出したキーワードや要旨をもとに、オリジナルの文章でまとめ直します。
小論文対策
- テーマの背景を深く理解する: 与えられたテーマについて、多角的な視点から考察します。
- 論理的な構成を意識する: 序論・本論・結論の構成で、自分の主張を明確に述べます。
- 具体例や根拠を提示する: 抽象的な主張だけでなく、具体的な事例や統計データなどを挙げて、説得力を持たせます。
語学学習の未来を拓くAI:私の英検1級二次試験対策
AIの進化は、英語学習の方法を劇的に変えました。 私が学生の頃は、リスニングやスピーキングの練習をするには、ラジオや高価なテープ教材に頼るしかありませんでした。しかし、今はAIを活用すれば、非常に効率的に学習できます。
私の英検1級二次試験対策も、AIが大きな力を発揮してくれました。
1. AIとのスピーキング練習 AIは音声でやり取りする機能を持っています。私はこれを利用して、面接の練習を何度も行いました。AIが面接官役となり、様々なテーマで質問を投げかけてくれます。
2. モデル文の作成 「環境問題」「教育」「科学技術」など、様々なテーマに対するスピーチのモデル文をAIに作成してもらいました。これにより、どのような論点で話せばよいか、表現の幅を広げることができました。
3. インタラクション能力の向上 AIは、私が話した内容について、さらに深く掘り下げた質問を投げかけてくれます。これにより、相手の意図を正確に読み取り、自然な会話を続ける「インタラクション能力」を鍛えることができました。
結果として、私の英検1級二次試験の成績は、発音は完璧ではなかったものの、インタラクションの部分で満点を取ることができました。これは、AIとの壁打ち練習、そして日本語での思考力が土台にあったからだと思います。
まとめ:AIは「学習時間」を短縮する最高のパートナー
AIは、英語学習を劇的に効率化してくれる最高のパートナーです。
- リスニング: ニュースやポッドキャストをAIに要約させ、内容の概要を把握してから聞くことで、理解度が深まります。
- スピーキング: AIを相手に、好きなだけ会話練習ができます。発音や文法の間違いも、すぐに指摘してもらえます。
- ライティング: AIに作文の添削や、より自然な表現の提案をしてもらうことができます。
昔は3年かかった学習が、AIを使えば数ヶ月でキャッチアップできる可能性すらあります。AIを使って学習時間を大幅に短縮し、その時間を別のことに有効活用することは、現代の英語学習において非常に重要です。
ぜひ皆さんも、AIを味方につけて、効率的な英語学習を始めてみてください。 本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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